【序章】結婚からバツイチへ
はじめまして。”くまうん”と申します。
早速ですが、宣言いたします。
俺はモテない青春を送ってきた!
そう自信をもって言える!
と、全くもって自慢にならない宣言をしたところで、このバツイチ婚活物語の序章である結婚からバツイチへの簡単な流れを紹介しましょう。
確かに運命の出会いだったかもしれない
中学時代はもちろん、高校大学と彼女ができたことがない俺は、モテないまま20代に突入しました。
もはやリアルでの出会いなど、オリンピックで6位入賞を狙うより無理!
無理無理!無理なんだよ・・・
25歳のときに、簡単な日記が書ける掲示板で知り合った3つ年上の女性がオレと付き合ってくれました。
これがオレのはじめての彼女だったわけです。
なんとも遅咲きですな!
4年後、その彼女と別れて俺はまた一人になった数ヶ月後、オレが勤めていた会社に新人として入社してきたのがAという女性でした。
オレはモテないけれども人と話すのは好きなので、このAにも積極的に話しかけたのですが、彼女は冷たい目つきで「だからなに?」と言いたげな表情をよく浮かべていたんですよ。
特にAのことを狙っていたわけでもないので、その冷たい目を気にすることもなく数ヶ月が過ぎていきました。
ある冬の日、オレが同僚の女性と二人で移動しているときに、突然同僚女性が「Aちゃんとくまうんさん、付き合うと思うんだ」と言い出したのです。
「相性も良さそうだし、きっとAちゃんはくまうんのさんの事が大好きだよ」とも。
それを聞いて動揺したオレは、慌てて「いやいやいや!そんなわけねぇって!」と必死に否定しました。
だって、Aは高身長でスタイル抜群、サトエリに似た感じのアジアンビューティーで更にお洒落なギャルなのです(当時24歳)とてもじゃないが、リアルでモテたことがないオレとはつり合わないわないと思っていたんです。
いや、あり得ないでしょ・・・
確かに初対面から数ヶ月が経って、色々お話をした結果、話のレベルと笑いのセンスは合う気がするけれども・・・
意識するようになった
同僚の話を聞いた翌日から、オレはAを意識するようになってしまった。
モテない男は単純なんだよ!
改めて意識して見てみると・・・確かに言われてみれば俺に好意を抱いているような気がしないこともない。
しかし!ここで早とちりして「俺のこと好きだろ!?」みたいなアプローチをして海の藻屑と消えていった男性達がどれほどいたことか!
俺は自意識過剰にならないよう、慎重にAと接するようにした。
もしかしたら、リアル出会いで初めての彼女ができるかも!
という、こぼれ落ちそうな気持をグっと堪えて毎日を過ごしたのです。
夢の中での予感
ある日、明け方に夢をみた。
Aの夢を。
そして夢の意識の中で、「あ、俺、Aと付き合うわ」という予感がしたのです。
強い予知のような感じでした。
あとから聞いた話だが、同時期にAも「俺と付き合うだろう」というような内容の夢を見ていたらしいのです。
運命!
・・・だったのかもしれないし、単に深層心理が夢に現れただけかもしれないが、二人の気持ちは一致していたようでした。
恥じらいのラーメン
夢から1ヶ月ほど経ったとき、Aは俺に「いつも夕食はどうしているのか?」と尋ねてきました。
俺は、「自炊したり」「ラーメン食いに行ったり」と、適当に答えたところで、Aは「ラーメン食べに行きたいです!」と大声で訴えかけてきたんです。
そのときの表情は、鈍感な俺でもわかるくらい好きな人を見つめる乙女の顔でしたね。
その日の夜、時間を合わせてラーメンを食べに行き、帰りは車でAの最寄り駅まで送っていったんです。
道中、Aは終始楽しそうにしていたので、俺も一緒にいてとても楽しかったし、時折見せる恥じらう感じが美しく、俺もモジモジしてしまいましたよ。
告白
ラーメンから更に一ヶ月が経ったある夜、俺はAに告白をしました。
夜、一緒に食事をした後、外を歩きながら「付き合って・・・というか、結婚してくれ!」と、一段階すっ飛ばした告白をしたんです。
いやこれ、失敗したら大やけど&社内に「いきなり求婚してきた球根みたいな顔の男」として恰好の笑いものになるところだが、Aは小さくガッツポーズをしながら何度も頷いてくれました。
初めてリアルで出会った人が彼女になってくれたのだ!!!
しかもスタイル抜群の可愛い彼女が!
こいつはもうとにかく嬉しかった。
それから1年半ほど付き合った後、同棲を経て俺とAは結婚したのです(端折りすぎ?幸せな話は短くていいよね!)
離婚の火種は突然に
離婚のきっかけは、なんの前触れもなく突然訪れました。
結婚生活は、それぞれ多少の不満があって喧嘩もするものの、二人で笑い合い楽しく過ごしていたんですよね。
はたから見ても、とても仲の良い二人だったはず。
秋のある日。
その日も、駅まで手をつないで一緒に通勤したんですよ。いつもと何も変わらない朝。
すでに俺もAも出会った職場から転職して別々の会社に勤務していたけれども、朝は時間を合わせて駅まで一緒に歩いたんです。
夜、ささいなことで喧嘩をしました。
ほんとうにどうでもいいような、ささいな喧嘩。
いつもはすぐに仲直りするレベルの喧嘩なのに、その日は何故か簡単に歩み寄る気になれなくて、ちょっと意地を張ってしまいました。
不思議と、Aもいつもと違い意地を張っているような感じがしたんだけど、結果としてそれは正しい感覚だったんだな。
数日後、Aは実家に帰ってしまった。
それから一ヶ月の間、電話や直接会って話し合いを繰り返しましたが、昔のように仲良く笑い合えるような気がしませんでした。
もう心は遠く離れてしまっている。
昔といっても、ほんの一ヶ月ほど前のことなのに、その頃にはもう戻れないような感覚があったんですよ。
不思議だ。つい最近まで、あんなに仲が良かったのに。
もうダメだな・・・俺たちは短い結婚生活を終わらせることにした。
結婚生活は同棲を含めて2年、付き合いはじめてから3年で、俺とAはお別れをしました。
たぶん、これをはたから見たら我慢が足らん!とか、決断が早すぎる!もっと一緒に連れ添ってから夫婦になれるんだ!って思われるんだろうけど、そのときは二人にしか分からない共感があったんですよ。
3年間一緒にいて、二人の間に生まれた共感は「一緒にいてはいけない」ということだったんですね。
切ないけれども、これが答えだったのです。
そして婚活へ
離婚後、Aが荷物を持って完全に出て行き、俺はまた一人になりました。
慣れているはずの一人は、なんだかとても寂しく怖かったのを覚えています。
また結婚したい。
俺はもう1度結婚したい!
最後はちょっと残念な感じになってしまったが、結婚生活はとても楽しかった!だからまた結婚したい!
俺はバツイチになり、改めて婚活をしようと思い立ちました。
こう思わせてくれたのは元嫁Aのおかげでもあり、恨みを残さずに離婚できたからだと思っています。
このとき33歳。
今思えば、まだまだ若くて元気な男でしたよ。ええ。