第一話:まだまだ甘い婚活への気持ち 【婚活サイトで出会ったBさん】 オレ:33歳
バツイチになって、すぐに再婚したいという気持ちが芽生えたわけですが、当時のオレはまだまだ若造(40超えた今のオレからみたら)
「結婚」というよりも、どちらかというと「彼女が欲しい!」という感覚の方が強かったのです。
もう!今、当時のオレをひっぱたいてやりたいわッ!
婚活市場では、よく女性の年齢がどうこう言われますが、男の年齢も若いほうが需要があるのです。
それを知らなかった当時のオレは、「なんとなーく彼女ができて、恋愛できて、そのゴールが結婚だったらいいなぁ」なんて思っていたのでした。
甘い!甘すぎるぞ!!!
婚活サイトに登録
オレの職場は「ドキッ!女だらけの華やかな職場!」とは程遠く、「くさっ!おっさんだらけの薄汚れた職場!」なのです。
ただでさえ、リアルで出会った女性と付き合えたのは前嫁のみだったほどモテないオレが、おっさんだらけの職場にいて嫁や彼女はおろか、一緒に食事に行ってくれる女性すら見つけることはできません。
これはいかん!
ということで、オレは婚活サイトに登録することにしたのでした。
今はもうそのサイトが無くなってしまったのですが、当時存在した無料の婚活サイトです。
なんて名前だったかな・・・それすら思い出せないや・・・
写真などは登録できず、簡素な作りで会員も少ないようなサイトだったような記憶があります。
ま、そんな印象の薄い婚活サイトに登録し、何人かの気になる女性にメールを出したところ、Bさんという方が返事をくれました。
年は1つ上の34歳で、電車で30分ほどの比較的近くに住んでいる方でした。
数週間、何気ないやり取りをした後、オレはBさんと会う約束を取り付けたのですが・・・
どんな人なのだろうか
Bさんがどんな女性なのか、写真などを見たわけではないので頭の中で妄想が膨らみます。
身長が170cmほどあるというのはプロフィールから情報を得ていたので、高身長スタイルの美しい女性の想像図が広がっていきます。
・・・こんなふうに想像(妄想)が広がること、よくあるよね!?
想像で頭がパンパンになった状態で、Bさんと待ち合わせ。
お互いの中間点にある某駅で、ある日の昼間に会うことになりました。
もう・・・ドキドキが止まらねぇぜ!
Bさんの嘘
Bさんと会うまで、心臓が破裂しそうなくらいドキドキしていました。
一体どんな人なんだろう・・・
待ち合わせ場所に現れたBさんは、プロフィール通りの高身長で大人しそうな女性でした。
対面してからも、しばらくドキドキしながら近くのスタバに入って少しお話をすることにしたのですが・・・
ちょっ
ちょっと待て!
Bさんの左手に指輪が光っています。
えぇっ!?
左手の薬指に指輪ですよ。
混乱しながら、色々と考えてみます。
・左手の薬指に指輪をするのは、パートナーがいない証明だという文化の国で育った。
・親友が作ってくれた指輪が、たまたま左手薬指にピッタリのサイズだった。
・左手薬指に魔物が宿り、それを封印するためにやむを得ず指輪をしている。
・その他
・・・だめだ。
どう考えても「その他:結婚している」だろ!
オレ「あの・・・Bさん、もしかして結婚してますか?」
勇気を出して弱々しく聞くオレ。
Bさん「はい・・・ごめんなさい」
えぇっ!?こんなに大人しそうな女性が・・・はッ!?もしかして美人局か!?
そんなこともあるのね
結局、Bさんは結婚していながら婚活サイトに登録している見た目が大人しそうだが、やることが大胆な女性でした。
旦那さんとは離婚したいと思っていて、良い人がいないかと婚活サイトに登録そうで、指輪ははずして行こうか迷ったが、気づいて欲しくて外さずに来たのだとか。
うん。
なんだか関わったら面倒なことに巻き込まれそうな予感がして、3時間ほどお話して別れました。
面倒なことに・・・とか言いながら、3時間も話すあたりがアレですが、会話自体は結構楽しかったんですよ。
この日得たものは、「人は見かけによらない」「無料婚活サイトは何だか怪しい」「抹茶何とかフラペチーノは一番大きいベンティサイズを飲むのお腹いっぱいになる」ということでした。
何とも前途多難な婚活のスタート。
スタートダッシュで壮大にズッコケた話でした。